ヒート
- 2015/03/12
- 00:17
H&K G3を単発で撃っているシーンを未だに忘れられない。
今回は過去見た映画、「ヒート」について思い出しながら書いていきたいと思います。
思い込みや想像を多分に含みますから、話半分で笑って流してもらえれば幸い、興味を持って実際に見ていただけるとなお幸いです。
「ヒート」は僕が見てきた中でもダントツでシブさナンバーワン、おっさん臭の濃いハードボイルドなクライム映画でした。
ベテラン強盗集団と、それを追いかける刑事の物語を基調としている映画なんですが、
もう大ッ好きなんですよ、こういう映画!!!
僕は「映画ってのは監督と脚本ありきでキャストなんか二の次だー!」という横暴な思想の持ち主なのですが、この映画は
ロバート・デ・ニーロにアル・パチーノ、ダニー・トレホが出演してるんですよ。ほんっっっとうに超豪華俳優陣です。おっさん汁がにじみ出るようなメンツじゃないスか!
そして監督は「パブリック・エネミーズ」「ハンコック」「マイアミ・バイス」………なんか代表作を紹介するだけでむせそうな、マイケル・マン氏です。
そんなマイケル・マンの作品のなかでも、この「ヒート」は1995年という、なんていうか
「映画の鉄砲なんか、かっこよければどうでもいいじゃーん!?」
的な、大雑把な雰囲気があった時代に、監督がキャスト(そうなんですよ。わざわざ、あのデ・ニーロとかアル・パチーノ)にマジの銃の訓練をやらせて、銃声も実物から収録する、という謎のコアさを持った映画でして、
冒頭で「G3が~」とか僕が生意気にほざいてたのも、銃の扱い方が非常に美しくて印象に残ったからなんです。
当然、銃撃戦もモノスゴイんですよ。
銀行襲撃のシーンだけ某の動画サイトにあるくらいでして、まあここについては僕がドヤ顔して言えるようことはないので各地のレビューを参考にしていただきたいんですが、ヤベエ!マジヤベエの!強盗の手際良さもハンパねーんだけど、あのライフルの持ち方!パネーのマジ!
この銀行襲撃シーンのセリフも、監督が後に撮ることになるパブリック・エネミーズに使い回……再度登場するほど計算され尽くしたセリフでして、シビれます。
……すみません。ちょっとはしゃぎ過ぎましたね。
こんな風に書きましたが、全体的に、非常にゆっくりと動いていく映画です。
人によっては眠くなるかもしれません。
しかし、時間をかけて登場人物ひとりひとりの悩みや苦しみを描いていき、風呂敷がすご~く広がるんです。で、それを最後にキッチリ全部回収するんですね。
確かに表向きは、山脈の稜線のように淡々とストーリーが進んでいくんですが、その地下奥深くにはマグマのような感情が煮えたぎっている。
時折、それがボッ!と噴き出してきたりするんですよ。強盗の実行シーンだったり、復讐のシーンだったり、車を引き返すシーンだったり……
不器用なんです。とっても。
彼らは周到な集団強盗、敏腕刑事ですから、犯罪や仕事のことは鮮やかすぎるくらい手際がいいのに、愛おしいくらい生き方が不器用なんですよ。
こういう言い方は語弊があるかもしれませんが、オッサンという生き物になったとき感じる哀しさが全面に散りばめられたような映画だと僕は思います。
年月をかけて築き上げてきた大事なものを、捨てなければならなくなったとき。
あるいは、築き上げてきたものに気づかず、捨ててしまってからその価値を知ったとき…。
強盗だとか刑事だとか、確かに立場は特殊ですが、彼らの葛藤そのものは、歳を取った多くの人に訪れうるもので、あるいは、若くても既に経験しているかもしれません。
言葉を並べるのは、やや不粋ですね。
かなり合う合わないのある映画だとは思うんですが、もしよろしければじっくりと腰を据えて、静かな感情の流れを味わっていただきたい。そんな映画です。
以上、「ヒート」でした。
今回は過去見た映画、「ヒート」について思い出しながら書いていきたいと思います。
思い込みや想像を多分に含みますから、話半分で笑って流してもらえれば幸い、興味を持って実際に見ていただけるとなお幸いです。
「ヒート」は僕が見てきた中でもダントツでシブさナンバーワン、おっさん臭の濃いハードボイルドなクライム映画でした。
ベテラン強盗集団と、それを追いかける刑事の物語を基調としている映画なんですが、
もう大ッ好きなんですよ、こういう映画!!!
僕は「映画ってのは監督と脚本ありきでキャストなんか二の次だー!」という横暴な思想の持ち主なのですが、この映画は
ロバート・デ・ニーロにアル・パチーノ、ダニー・トレホが出演してるんですよ。ほんっっっとうに超豪華俳優陣です。おっさん汁がにじみ出るようなメンツじゃないスか!
そして監督は「パブリック・エネミーズ」「ハンコック」「マイアミ・バイス」………なんか代表作を紹介するだけでむせそうな、マイケル・マン氏です。
そんなマイケル・マンの作品のなかでも、この「ヒート」は1995年という、なんていうか
「映画の鉄砲なんか、かっこよければどうでもいいじゃーん!?」
的な、大雑把な雰囲気があった時代に、監督がキャスト(そうなんですよ。わざわざ、あのデ・ニーロとかアル・パチーノ)にマジの銃の訓練をやらせて、銃声も実物から収録する、という謎のコアさを持った映画でして、
冒頭で「G3が~」とか僕が生意気にほざいてたのも、銃の扱い方が非常に美しくて印象に残ったからなんです。
当然、銃撃戦もモノスゴイんですよ。
銀行襲撃のシーンだけ某の動画サイトにあるくらいでして、まあここについては僕がドヤ顔して言えるようことはないので各地のレビューを参考にしていただきたいんですが、ヤベエ!マジヤベエの!強盗の手際良さもハンパねーんだけど、あのライフルの持ち方!パネーのマジ!
この銀行襲撃シーンのセリフも、監督が後に撮ることになるパブリック・エネミーズに使い回……再度登場するほど計算され尽くしたセリフでして、シビれます。
……すみません。ちょっとはしゃぎ過ぎましたね。
こんな風に書きましたが、全体的に、非常にゆっくりと動いていく映画です。
人によっては眠くなるかもしれません。
しかし、時間をかけて登場人物ひとりひとりの悩みや苦しみを描いていき、風呂敷がすご~く広がるんです。で、それを最後にキッチリ全部回収するんですね。
確かに表向きは、山脈の稜線のように淡々とストーリーが進んでいくんですが、その地下奥深くにはマグマのような感情が煮えたぎっている。
時折、それがボッ!と噴き出してきたりするんですよ。強盗の実行シーンだったり、復讐のシーンだったり、車を引き返すシーンだったり……
不器用なんです。とっても。
彼らは周到な集団強盗、敏腕刑事ですから、犯罪や仕事のことは鮮やかすぎるくらい手際がいいのに、愛おしいくらい生き方が不器用なんですよ。
こういう言い方は語弊があるかもしれませんが、オッサンという生き物になったとき感じる哀しさが全面に散りばめられたような映画だと僕は思います。
年月をかけて築き上げてきた大事なものを、捨てなければならなくなったとき。
あるいは、築き上げてきたものに気づかず、捨ててしまってからその価値を知ったとき…。
強盗だとか刑事だとか、確かに立場は特殊ですが、彼らの葛藤そのものは、歳を取った多くの人に訪れうるもので、あるいは、若くても既に経験しているかもしれません。
言葉を並べるのは、やや不粋ですね。
かなり合う合わないのある映画だとは思うんですが、もしよろしければじっくりと腰を据えて、静かな感情の流れを味わっていただきたい。そんな映画です。
以上、「ヒート」でした。
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